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《役立つ知識》”話すだけ”で良くなるのか?~話すことの意味を考える~

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 『はたして話をするだけで、よくなるのか?』

 これはカウンセリングを受けるか考えている方や勧められて受けてみようかなと思っている方々が抱くことの多い、カウンセリングに対する印象です。
 確かに、そう感じることは自然なことです。だって、人に話して良くなるならとっくにやっているよって思いますよね。

 でも、同時に「人に話す」ということが出来ていない人も多いのも実際です。「人に話して良くなるならとっくにやっているよ!」と思うけど、実際には人に話すということが出来ていない人、なかなか出来ない人も多いのではないかと思います。

 人に話すというのは確かにハードルが高いものですし、“話すだけ“というのは意義がないようにも感じます。しかし、考えてみると“話すだけ“というのは実に難しいことなのです。
 事実、私たちは話をする時に、「これを話していいのかな?」「言わないでおこうかな」と色々と考えてしまいますよね。 “話すだけ”というのは簡単なようで出来ないことが多いんです。

 昔、フロイトという精神分析の創始者でもあり精神科医でもある人は、自由連想法という方法を説明する時に、「汽車の中で初めて会った人に対して、車窓から見えている景色をそのまま伝えるように話してください」というような説明をしたと言われています。でも、それが難しくて、実際に話をする人は苦労するんです。うまく言えなかったり、口ごもってしまったり、まとまらなかったり…そもそも話すということ自体は簡単なようで難しいものなんだと理解して良いでしょう。

 また、“話す”という言葉の同音異義語に“放す”“離す”というものがあります。人に何かを話すことは抱えている辛さやしんどさ、悩みを自分自身から離す、放す意味合いがあるものです。

 何か色々と相談するということよりも、まず抱えているものを離す、放すことから始める意味で、カウンセリングというものを利用されてみてもよいかもしれませんね。

(山田)

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