《心の健康》気持ちから変えるではなく、行動から変える
寒くなってくると、どうしても身体が縮こまり、身体を動かすことが億劫になりやすくなることも多いかと思います。一般的に猫背と呼ばれる、背中が曲がっている状態は、こういった環境的な要因や、スマホを前屈みで使用し続けるといった生活習慣からの影響もあると言われています。
また、心理的な要因もあるでしょう。例えば、いつも上司から怒られてしまい、「今日もまた怒られるのでは・・」と不安な気持ちを抱えながら会社に向かう時には、もしかしたら猫背になって、幾分下をうつむきながら歩いているなんてこともあるかもしれません。
猫背になることは、人間の防衛反応の一つとも言えます。周りからのストレスを避けるようにしているので、意識しなくても身体が反応してしまうこともあります。しかし、そのような行動や思考が繰り返されていくと、更にネガティブに物事を考えてしまったり、どんどん身体を縮こませ、悪循環になってしまうこともあるでしょう。
では、どうしていけば良いのでしょうか?背筋を意識的に伸ばしていれば、その悪循環から解放されるのでしょうか?
可能性はあるでしょう。心理学の実験で、顔に笑顔を作りながらマンガを読む場合と、むすっとした表情で同じマンガを読んだ場合とでは、笑顔を作っていた方が、そのマンガを楽しむことが出来たようです。つまり、態度を意図的に作るだけで、その時の体験に違いが出やすいということです。
猫背は心理的な要因だけではありませんが、身体の背筋を伸ばして生活することを意識するだけでも、猫背だけでなく、気持ちも少し軽くなることがあるかもしれません。
(三杉)