復職のタイミングはいつ?体調が戻ればOKの罠
この記事では、復職のタイミングについてお伝えします。
先日こんなツイートをしました。
復職のタイミングは、身体が落ち着いた時ではありません。大切なのは、なぜ休職になったのかを理解して、対処を準備できた時です。時には職場の環境調整が必要。もしかしたら、ストレスの対処法やコミュニケーションの仕方を工夫に気付けた時かも。身体が安定しているのは前提条件で、絶対条件ではない
— 立川駅徒歩3分オアシスカウンセリング@復職と発達障害をサポート (@oasis_tachikawa) September 25, 2022
復職のタイミングを考える際、何を基準に考えれば良いのでしょうか?
結論、体調が安定するのはひとつの条件でしかありません。
次の章では、体調が戻るだけではうまくいかない3つの理由を紹介します。
体調が戻ればすぐに復帰したい!と考える人が出会う3つの落とし穴
・職場は、あなたが休職した時と全く変わっていない落とし穴
・同じような状況が起きた時に、同じ苦しみを感じてしまう落とし穴
・休職をした人の約半数が再休職をしてしまうという落とし穴
体調が戻ったらすぐに復職をしてしまう人が陥りやすい落とし穴が上記の3つです。
1つずつ解説していきますので、失敗しない復職を考えたい方は、是非最後まで確認しましょう!
復職の落とし穴①:職場は、あなたが休職した時と全く変わっていない
復職の際に陥りやすい1つ目の落とし穴は、職場が変わらないことです。
多くの職場は、あなたが休職した時と全く変わらない環境で、今も動いています。
よっぽど理解のある職場であれば、あなたの休職をきっかけに職場改善を目指すでしょう。
しかし、多くの職場体制は変わりません。
そのような職場に、元通りの体調が整ったからと言って復帰するのは得策ではないでしょう。
少なくとも環境調整は必要ですし、復帰前に話し合いをする必要はあるでしょう。
復職の落とし穴②:同じような状況が起きた時に同じ苦しみを感じてしまう
2つ目の落とし穴は、同じ状況が起きた時に、同じ苦しみを感じてしまうことです。
あなたが今までと同じように働いたとしたら、同じようにストレスを抱えて苦しむ可能性が高いです。
例えば、上司に頼まれた仕事をイエスマンになってすべて抱えていたとします。
復帰後も同じようなイエスマンになってしまったら、仕事の量が膨大になってしまいます。
復職当初は、多少業務の軽減を認められることもあります。
しかし、そのうち以前と同じような業務量を任されるようになった時、あなたがNOと言えなければ、結局苦しむ可能性はあります。
つまり、同じ状況が繰り返され、結局つらくなってしまうのは、あなた自身です。
復職の落とし穴③:休職をした人の約半数が再休職をしてしまう
3つ目の落とし穴は、休職した人の約半数が再休職をしてしまうことです。
厚労省が発表している統計によると、うつ病で休職になった方の約半数は、5年以内に再休職になってしまうようです。
つまり、半分の人は2度目の休職を余儀なくされてしまうということです。
再休職してしまう理由は様々です。
上記で説明した通り、変わらない職場環境や、本人のストレス対処の課題なども影響があるでしょう。
ただ、再休職をした方が再度復職を目指すのは、1回目よりも2回目以降の方が大変です。
「また失敗したらどうしよう…。」と不安にもなりやすいでしょうし、自信が無くなっています。
その為、「またダメなら休職すれば良い」と安易に考えて復職をするのは危険だと言えるでしょう(多少は楽観性も大事ですが…。)。
【まとめ】復職のタイミングは体調が戻るだけでは十分ではありません。
復職のタイミングについて紹介しました。
復職を考えるタイミングとして、体調が戻っているのは大切です。
しかし、体調が戻るのは前提条件であって、それだけで十分ではありません。
職場環境の調整や、ストレス耐性を高めるなどの準備が必要です。
ひとりで復職の準備をするのは難しいのかな…?
そんな復職への不安を感じたら、オアシスカウンセリングルームまでお問い合わせください。
カウンセリングを通して、あなたにとって最適な復職方法について一緒に考えていきましょう!
三杉達也