《心の健康》子ども時代を振り返ることの意味 ~前ばかりを目指してしまうあなたへ~
みなさん、子供の時のことって覚えていますか?
鮮明に覚えているという人もいれば、なんだかぼんやりとしか覚えていないという人もいるかもしれません。
私たちがカウンセリングの際に、小さい頃の記憶、最早期記憶というものをいらっしゃる方にお聞きすることがあります。なかなか思い出すのに苦労される方もいます。私自身も「昔のこと思い出して!」と言われるとパッとは思い出せないかもしれません。
でも、最早期記憶はとても面白いものです。小さい頃の事って覚えているようで実は覚えていないということが多々あるんですよ。
それがどういうものであるかも重要ですが、もしかすると、それを思い出すという行為自体にとても大事な効果があるのかもしれません。
私たちは、なにか苦しくなった時に、「これからどうしようか」「今の困りごとがどうなるか」ということばかりにどうしても目が向いてしまうものです。でも、それを考える上で、小さい頃から自分がどう生きてきて、どう生活してきたのか、子供の頃に何が起きていたのかを振り返ることって重要なこととされています。
自分がどう生きていたかを振り返って、整理することでこれからどうしていけばいいのかの方策も考えることが出来る可能性がありますよね。
でも、日常生活の中で思い出すことってなかなかなくて…楽しい記憶や大変だった記憶など様々な記憶を人間はしまっておいてしまうものです。
それは私たち人間が、『常に前に進まないといけない』と考えてしまうからかもしれないですね。
これからどうしていいか迷ってしまった時こそ、自分の小さい頃や生きてきた物語を振り返ってみることもいいでしょう。
前ばかり見ていては息も詰まります。時には立ち止まって、後ろを振り返ってみるのも一つですね。
(山田)