《役立つ知識》やめたくても、やめられない
やめられない、とまらない というお菓子の話ではありません。
“こだわり”や強迫症についてのお話になります。
「家の鍵かけたかな?」
「ウイルスついてないかな?」
「ぴったりそろったかな?」
「ひどいこと起こらないかな?」
など不安になることありませんか?それは強迫観念かもしれません。
不安になること自体は自然なことですが、強迫観念のせいで、鍵の確認を何度も行ったり、何度も手洗いをしたり、ぴったり感を追い求める、大切なもの(聖域)を過度に守ろうとするなどが始まり、生活が送れなくなると危険です。また、家族を巻き込んだりしてしまうことも多々起こります。それらは強迫行為と呼ばれるものです。自分が困ったり、周りが困りだすと強迫症の可能性が出てきます。
強迫症にはいくつかの種類があり、洗浄強迫、確認強迫、加害恐怖、正確性や対称性へのこだわりなどあげられます。抜毛症やためこみ症も関連しています。
いろいろな症状がありますが、共通していることは“やめたくても、やめられない”ことです。自分でもおかしいと思い、やめたいのですが、無理やりやめようとすると悪化したり、気づいたら行為におよんでいたりします。我慢すればするほど、身体の調子が悪くなる人もいます。ただのこだわりではなく、自分でもコントロールが出来ない感覚に陥ります。
ではどうしたらいいのでしょう?
治療法として古くからあるものが、暴露(曝露)反応妨害法になります。人によってはエクスポージャーや儀式妨害と呼ぶ人もいます。
まず自分のこだわりや強迫症状についての仕組みを知ることから始まります。どんなきっかけで不安になりやすいか、強迫行為におよんでしまうかを分析します。不安な気持ちを和らげる(不安を消そうとする)ような強迫行為を行うことが悪循環に陥ることを理解します。
そのうえで強迫観念との付き合い方や強迫行為とは違う行動を練習していきます。 強迫観念や不安と向き合うことになりますが、逃げ続けると今までと変わらない生活になってしまいます。カウンセラーとともにほどよい向き合い方を探してチャレンジしていくことが効果的です。
「やめたくてもやめられない」を「自分が本当にやりたいことをやっていこう」に変えていけるようお手伝いさせて頂きます。
作成者:コマツ