《心の健康》消化と排出~ストレスを溜め込んでしまうあなたへ~
「自分の気持ちと向き合え!!」「自分の胸に聞いてみろ!」と一昔前ならよく聞いた言葉です。
どうもカウンセリングではそういう印象やイメージを持たれる方が多いようです。なので、“カウンセリングを受ける”となると「自分と向き合わないといけないのか…」と緊張してしまう人も多くいるかもしれません。
確かに、カウンセリングをしていく中で、自分と向き合わないといけない、自分の見たくない部分を見ないといけない時が来るかもしれません。
ただ、まずは言いたいことを吐き出す、話をする、ストレス発散のはけ口にするという目的でカウンセリングを始めることも一つです。
私たちは言いたいことを言わずに溜め込んでしまう性格の人が多いとされています。言いたいことを言えない自分と向き合うよりも、まず“言いたいことを言う”ことから始めても良いのではないでしょうか。
著名な精神科医の本でも書かれていますが、臨床心理学の中の考え方の一つとして「消化」と「排出」という考え方があります。
人間は何かご飯を食べたときに、胃や腸で消化し、排せつ物として排出するメカニズムがあります。それと同じで、自分の中に溜め込んだ気持ちや思い、辛さを消化することとそれを外に排出することはどちらも必要であり、そのどちらかが出来なくなると不調が起こってしまうのです。
でも、どうしてか消化活動の方は皆さん頑張るのですが、排出の方はなかなか出来ないことが多いようです。消化=消火のように、物事の火消しには積極的なのですが、その後どうして良いのかが分からずに、溜め込んでしまう。簡単に言うと、便秘気味になってしまう状態が多いのかもしれません。
その状態を解消するために、カウンセリングで、まずは吐き出すところから始めるのもおすすめです。こまめに吐き出さないと色々な気持ちを溜め込むスペースすら生まれないのかもしれないですね。
(山田)