オアシスクリニックでは、「もの忘れ外来」を開設いたしました。最近、「ついさっきしたことが思い出せない」「大事なものをどこに置いたか忘れてしまった」といったもの忘れの症状でお困りではありませんか?これらの症状は、加齢や一時的な要因から、アルツハイマー型認知症などの病気に起因することがあります。
また、「最近周りから心配されることが増えた」「よく眠れなくなった」など、些細な変化が認知症の初期症状である可能性もあります。当院では、問診、心理検査、画像診断などを通じて総合的に診断し、薬物療法や生活支援を提供しております。
「もの忘れ」は予約制となっております。ご予約は、お電話 042-523-8639 までお願いいたします。
医師による問診があります。まずご本人に困っていることをお話しいただき、必要に応じて同伴者からもお話を聞きます。本人の生活をよく知るご家族が同伴ください。これらの情報から、どのような臨床症状が、いつ頃始まり、どのように経過したかを判断します。問診中に簡易的なテストを行う場合もあります。伺った情報やテストの結果を踏まえ、今後必要な検査などを判断し、ご本人に説明します。
トレーニングを受けた心理士が、心理検査を実施します。長谷川式認知症スケールやMMSEなどは、認知症の簡便な評価に使用します。検査にかかる時間は15分程度です。心理検査は同日に行えることもありますが、別日となることもありますのでご了承ください。
上記の検査に加えて、意欲や抑うつの程度に関する検査(バウムテスト、CES-Dなど)を実施します。検査終了後、心理士による検査結果の精査が行われ、診断結果が担当医に伝えられます。
考えられる症状に応じて血液検査や心電図検査を行います。
X線を用いて、脳の形を評価します。
通常の脳よりやせていないか、脳梗塞がないか、脳梗塞や脳出血などの血管障害の程度を把握します。認知症とその他の疾患のスクリーニング検査に用いられます。
磁力を用いて脳の部分的ないし全体的萎縮の程度、脳梗塞や脳出血などの血管障害の程度を評価するもので、頭部CT検査より詳細で有効です。頭部MRAは、脳血管の狭小化、動脈硬化、動脈瘤などの障害をみるものです。
心理検査や画像診断の結果が出揃った後、担当医が総合的な診断を行います。これは、加齢による記憶能力の低下なのか、軽度認知障害(MCI)や初期の認知症なのか、または認知症とは異なる疾患であるのかを判断するものです。
もし診断の結果、MCIや認知症である場合には、治療方針をご本人と話し合います。一方で、認知症とは異なる疾患であった場合や、当院の専門外の症状である場合には、提携している医療機関にご紹介いたします。
体験したことの一部分を忘れてしまうのは生理的な現象と言われています。
認知機能(記憶、決定、理由づけ、実行など)のうち1つの機能に問題が生じてはいるものの、日常生活には支障が無い状態のことで、健常な状態と認知症の中間の状態(グレーゾーン)であり、認知症だけでなく健常な状態にも移行しうる状態であると言われています。