陽性症状に対して、陰性症状では「本来、心の中にあるはずのものが存在しない」と考えることができます。
正常な人では感情や意欲がありますが、統合失調症による陰性症状では、
もともと備わっているこれらのものが、ない状態となります。そのため、社会的引きこもりや無関心などの症状が表れてしまいます。
陰性症状は、なかなか症状として認知されづらく、怠けや努力不足と見られてしまう場合もあります。また「うつ病」や「ひきこもり」と間違われることケースも多いようです。
なお、これら陰性症状は統合失調症を発症してから少し経過した後(急性期の後)に多く見られます。統合失調症によって長期的に表れる症状として、この陰性症状があります。
陽性症状 | 特徴 |
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感情の鈍麻・平板化 |
喜怒哀楽の表現が乏しくなる
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思考能力低下・障害 |
言葉の数が極端に少なくなり、空虚な内容になる
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意欲の減退 |
意欲や気力が低下する自分から何かの目的をもった行動をはじめたり、根気よく持続させることができなくなります。学校の勉強や仕事など何事に関しても意欲や気力がわかず、周りのことに興味や関心をもてなくなります。集中力も低下し、処理能力も低下します。 |
コミュニケーション
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