病気を正しく理解し、家族が病気であることを受け入れましょう
統合失調症の治療は、長期を要します。患者さんをサポートする側の健康もつねに考えながら息の長いサポート体制を整えていきましょう。自分自身の生活を犠牲にして献身的にサポートするというやり方では患者さんもサポートする側も疲れ果ててしまいます。
日々の楽しみも持ちつつ、自分自身も健康で生きがいのある生活ができるような調整も必要です。同じ悩みを持つ家族会などで交流をしたりして情報交換したりするのもいでしょう。
統合失調症は再発をしやすい病気です。症状が治まったと思っても、長期にわたる治療が必要です。治療は勝手に中断せず、必ず主治医の指示に従居ましょう。治療を中断することで、再発を繰りかえすと、次のようなリスクがあります。
再発の兆候(サイン)は人それぞれ違います。しかし、それぞれの患者さんの兆候(サイン)は、毎回同じようなパターンで始まることが多いのです。いつもそばにいる方は、その変化に気づきやすいので、「いつもと違う」「前回の再発時もこんな感じだった」などの気づきがあったら再発の可能性を疑って、すぐに受診させるようにしましょう。
統合失調症の方を支える制度(福祉サービス)には次のようなものがあります。
うまく活用していきましょう。
医療機関への通院でかかる医療費の自己負担分を原則1割に軽減できる制度です。
世帯の所得によって1ヶ月あたりの自己負担限度額が決まっているので、安心して治療に専念することができます。
精神障害を持つ人の自立と社会参加を促進するための制度です。手帳を持つことで、公共料金の割引や税金の控除など、さまざまなサービスを受けられます。自治体によってサービスの内容が異なるので、詳しくは自治体へご相談ください。
病気などで働けなくなった人や、障害で生活が困難になった人を対象に、国や自治体が生活を保障してくれる制度です。
病気の症状が安定してきたら、治療を続けながら仕事をすることも可能です。上記の施設では、仕事をさがすための情報だけではなく、仕事をする自信がない方や続ける自信がない方などを対象としています。